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拡張編集コマンドキーを使ってみる

ネットワーク構成図

    Windows で言えばショートカットキーに相当するものが、Cisco の拡張編集コマンドキーです。拡張編集コマンドキーは、使わなくてもコマンド入力はできますので、特に覚えなくてはいけないということはありません。

    主な拡張編集コマンドキー 一覧
    Ctrl+A入力中のコマンドラインの先頭にカーソルを移動
    Ctrl+E入力中のコマンドラインの末尾にカーソルを移動
    Ctrl+Bカーソルを一文字 (character) 分だけ左に移動
    Ctrl+Fカーソルを一文字 (character) 分だけ右に移動
    Esc+Bカーソルを一語 (word) 分だけ左に移動
    Esc+Fカーソルを一語 (word) 分だけ右に移動
    Ctrl+Dカーソル上の文字を削除
    Backspaceカーソルの左にある一文字を削除
    Ctrl+Wカーソルの左にある一語 (word) を削除
    Ctrl+Uカーソルの左にある全ての文字列を削除
    Ctrl+R一行を再表示
    Ctrl+P以前に入力したコマンドを呼び出す
    Ctrl+N以前に入力したコマンドを呼び出す (ただし、Ctrl+P とは逆方向)
    ▼ Tera Term ではカーソルの形状を変えられますが、ここではカーソルは _ (アンダーバー) とします。
  1. 特権モードで configure terminal と入力しなさい。( Enter キーは押さない!)
  2. Router# configure terminal_
    
    カーソル ( _ ) は行の末尾にあります。
  3. Ctrl キーを押したまま A キーを押しなさい。
  4. Router# configure terminal
    
    カーソル ( _ ) が行の先頭に移動します。
  5. Ctrl キーを押したまま E キーを押しなさい。
  6. Router# configure terminal_
    
    カーソル ( _ ) が行の末尾に移動します。
  7. Ctrl キーを押したまま B キーを押しなさい。
  8. Router# configure terminal
    
    カーソル ( _ ) が一文字前(左側)に移動します。
  9. Ctrl キーを押したまま F キーを押しなさい。
  10. Router# configure terminal_
    
    カーソル ( _ ) が一文字後(右側)に移動します。
  11. Esc キーを押したまま B キーを押しなさい。
  12. Router# configure terminal
    
    カーソル ( _ ) が一語前(左側)に移動します。
  13. Esc キーを押したまま F キーを押しなさい。
  14. Router# configure terminal_
    
    カーソル ( _ ) が一語後(右側)に移動します。
  15. 左矢印 (←) キーを押して、カーソル ( _ ) を terminal の i の文字まで移動させなさい。
  16. Router# configure terminal
    
  17. Ctrl キーを押したまま D キーを押しなさい。
  18. Router# configure termnal
    
    カーソル ( _ ) 上にあった一文字 i が削除されます。
  19. Backspace キーを押しなさい。
  20. Router# configure ternal
    
    カーソル ( _ ) の前(左側)の一文字 m が削除されます。
  21. 右矢印 (→) キーを押して、カーソル ( _ ) を末尾まで移動させなさい。
  22. Router# configure ternal_
    
  23. Ctrl キーを押したまま W キーを押しなさい。
  24. Router# configure _
    
    カーソル ( _ ) の前の一語 (ternal) が削除されます。
  25. 再度、Ctrl キーを押したまま W キーを押しなさい。
  26. Router# _
    
    カーソル ( _ ) の前の一語 (configure) が削除されます。
  27. configure terminal と入力しなさい。( Enter キーは押さない!)
  28. Router# configure terminal_
    
    カーソル ( _ ) は行の末尾にあります。
  29. Ctrl キーを押したまま U キーを押しなさい。
  30. Router# _
    
    カーソル ( _ ) の前のすべての文字 (configure terminal) が削除されます。
  31. configure terminal と入力しなさい。( Enter キーは押さない!)
  32. Router# configure terminal_
    
  33. Ctrl キーを押したまま R キーを押しなさい。
  34. Router# configure terminal
    Router# configure terminal_
    
    コマンドライン行を再表示します。
  35. 次のように入力していきなさい。
  36. Router# show clock
    Router# show arp
    Router# enable
    Router# _
    
  37. Ctrl キーを押したまま P キーを押しなさい。
  38. Router# enable_
    
    上矢印 (↑) キーと同じで、1つ前に入力したコマンド (enable) を呼び出します。
  39. 再度、Ctrl キーを押したまま P キーを押しなさい。
  40. Router# show arp_
    
    enable の前に入力した show arp を呼び出します。
  41. 再度、Ctrl キーを押したまま P キーを押しなさい。
  42. Router# show clock_
    
    show arp の前に入力した show clock を呼び出します。Ctrl+P を入力するごとに、直前に入力したコマンドから順に、前に入力したコマンドを1つ1つさかのぼっていきます。ただし、ほとんどの場合、上矢印 (↑) キーを使うので Ctrl+P を使うことはまずありません。
  43. Ctrl キーを押したまま N キーを押しなさい。
  44. Router# show arp_
    
    show clock の後に入力した show arp を呼び出します。
    下矢印 (↓) キーと同じで、現在表示しているコマンドの後に入力したコマンドを呼び出します。
  45. 再度、Ctrl キーを押したまま N キーを押しなさい。
  46. Router# enable_
    
    show arp の後に入力した enable を呼び出します。Ctrl+N は Ctrl+P とは進行方向が逆で、Ctrl+P で実行したコマンドをさかのぼっていきますが、Ctrl+N ではその逆に進んでいきます。Ctrl+N も Ctrl+P 同様にほとんど使うことはありません。
  47. Backspace キーですべての文字を削除し、terminal no editing と入力し、Enter キーを押しなさい。
  48. Router# terminal no editing
    Router#
    
    terminal no editing は、上記の拡張編集コマンドキーを無効化するコマンドです。ただし、Backspace、Ctrl+W、Ctrl+U、Ctrl+R、Ctrl+P、Ctrl+N は無効になりません。
  49. configure terminal と入力しなさい。( Enter キーは押さない!)
  50. Router# configure terminal_
    
  51. Ctrl キーを押したまま A キーを押しなさい。
  52. Router# configure terminal^A_
    
    カーソル ( _ ) は行の先頭に移動せず、^A が表示されています。
    これは拡張編集機能が無効になっているためです。
  53. show terminal と入力し、Enter キーを押しなさい。
  54. Router# show terminal
          ・
    Time since activation: 03:21:13
    Editing is disabled.   ← 拡張編集機能は無効
    History is enabled, history size is 20.
    DNS resolution in show commands is enabled
    Full user help is disabled
          ・
    
    show terminal コマンドで、拡張編集機能が無効化/有効化されているのを確認することができます。
  55. terminal editing と入力し、Enter キーを押しなさい。
  56. Router# terminal editing
    Router#
    
    terminal editing は、拡張編集コマンドキーを有効化するコマンドです。
  57. configure terminal と入力しなさい。( Enter キーは押さない!)
  58. Router# configure terminal_
    
  59. Ctrl キーを押したまま A キーを押しなさい。
  60. Router# configure terminal
    
    カーソル ( _ ) が行の先頭に移動します。
  61. show terminal と入力し、拡張編集機能が有効化されているのを確認しなさい。
  62. Router# show terminal
          ・
    Time since activation: 03:21:13
    Editing is enabled.    ← 拡張編集機能は有効
    History is enabled, history size is 20.
    DNS resolution in show commands is enabled 
    Full user help is disabled
          ・