本ラボ・シナリオには、複数の PC を使用するシナリオもありますが、実際に複数の PC を使用してシナリオを作成しているわけではありません。使用している PC は1台だけで、その PC に VirtualBox (PC 仮想化ソフトウェア) をインストールし、VirtualBox 上で複数の仮想 PC を実行させています。
参考 :
VirtualBox のインストールと基本的な使用方法
仮想 PC を使用すると、1台の PC で複数の PC を使用できるだけでなく、ホスト PC でインターネットを利用しながら、仮想 PC で自由なアドレス体系でネットワークを組むことができます。
このように1台の PC に、仮想 PC はいくらでも作ることができますが、ルータと接続している Ethernet ケーブルは実ケーブルが必要です。
通常 PC には1つの LAN ポートしかありませんので、このような接続は無理です。
そこで使用するのが USB-LAN アダプターです。
これを使えば、1台の PC にいくらでも LAN ポートを追加することができます。
しかも、意外と安い。
BUFFALO 10/100M USB2.0用 LANアダプタ
これで、実際には1台の PC しかなくても、複数の PC があるかのように演習が行えます。
ただし、当然ながら、仮想 PC-A と仮想 PC-B が異なる USB-LAN アダプターを使用するように VirtualBox での設定は必要です。
上記の構成の場合、実際の物理的な接続は下の写真のようになっています。
ノート PC の下にあるのが Cisco ルータで、
PC と USB ハブを接続し、USB ハブに USB シリアル変換ケーブル (1本) と USB-LAN アダプター (2本) を接続し、
それらを Cisco ルータのコンソールポート、F0/0 インターフェイス、F0/1 インターフェイスにそれぞれ接続しています。
ここで気をつけたいのは USB ハブです。必ずバスパワータイプではなく、セルフパワータイプ (電源アダプタ付) を選びましょう。
バスパワータイプだと電力不足になる可能性があります。
仮想 PC の OS は、Linux なら無料で入れられますし、もし古くて使っていない Windows OS があれば、それを入れればいいと思います。また、使用期間の制限はありますが、マイクロソフトのサイトで、最新の Windows OS の評価版 (無料) をダウンロードできますので、それを入れてもいいでしょう。