ネットワーク構成図
- ip subnet-zero を無効にし、F0/0 にネットワーク構成図に示す通りIPアドレスを設定しなさい。
Router# conf t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# no ip subnet-zero
Router(config)# int f0/0
Router(config-if)# ip add 192.168.1.1 255.255.255.192
Bad mask /26 for address 192.168.1.1 ← 無効なサブネットマスクを使用しているため設定できない
Router(config-if)#
192.168.1.1/26 は、サブネットIDの部分が全て「0」のため、サブネットゼロが無効な場合はルータのインターフェイスには設定できません。
- Router で、サブネット ID が全て「0」のアドレスを使えるように設定しなさい。
Router(config-if)# exit
Router(config)# ip subnet-zero
Router(config)#
- F0/0 に、ネットワーク構成図に示す通りIPアドレスを設定しなさい。
Router(config)# int f0/0
Router(config-if)# ip add 192.168.1.1 255.255.255.192 ← 今回はエラーにならずに設定される
Router(config-if)# no shut
Router(config-if)# ^Z
Router#
192.168.1.1/26 は、ホスト部のアドレス (下位8ビット) のうちの上位2ビットを使用して 192.168.1.0 のネットワークを4つのサブネットに分割しています。これにより作成される4つのサブネットは以下の通りです。
サブネット | 下位8ビット | |
192.168.1.0 | 00 000000 | ← オール0のサブネット |
192.168.1.64 | 01 000000 | |
192.168.1.128 | 10 000000 | |
192.168.1.192 | 11 000000 | ← オール1のサブネット |
このうち、サブネット化に使用したビット (下位8ビットのうちの上位2ビット )がオール0になる「00」と、オール1になる「11」は歴史的に使わないことが推奨されていました。Cisco ルータでは、サブネットゼロが無効の場合、オール0のサブネットのみ使用できない仕様になっており、オール1のサブネットはサブネットゼロが無効でも使用できます。
以前は、このようにこれらのサブネットを使用しないように推奨しておりましたが、使用できないIPアドレスができ、IPアドレスの無駄な消費につながるため、現在はこれらのサブネットも使用するのが一般的です。Cisco ルータでも IOS バージョン 12.0 以降は ip subnet-zero がデフォルトで有効になっており、オール0のサブネットも使用できます。