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番号付き標準IPアクセスリストを設定する (空のリスト)

※ 前の「シナリオ」の続きとして記載しています。
  1. RT-B の f0/0 と f0/1 に適用したアクセスリストを全て解除しなさい。
  2. < RT-B >
    RT-B(config-if)# do sh ip int f0/0 | section access list
      Outgoing access list is not set
      Inbound  access list is 1
    RT-B(config-if)# int f0/0
    RT-B(config-if)# no ip access-group 1 in   ← アクセスリスト 1 out の適用を解除
    RT-B(config-if)# do sh ip int f0/1 | section access list
      Outgoing access list is 1
      Inbound  access list is 2
    RT-B(config-if)# no ip access-group 1 out  ← アクセスリスト 1 out の適用を解除
    RT-B(config-if)# no ip access-group 2 in   ← アクセスリスト 2 in の適用を解除
    RT-B(config-if)#
    
  3. RT-B で、sh access-lists コマンドを実行しなさい。
  4. < RT-B >
    RT-B(config-if)# do sh access-lists
    Standard IP access list 1
        10 deny   192.168.1.10
        20 permit any (382 matches)
    Standard IP access list 2
        10 permit 192.168.3.10 (393 matches)
    RT-B(config-if)#
    
    RT-B にあるIPアクセスリストは、アクセスリスト番号「1」と「2」です。
  5. RT-B の f0/1 の out に、アクセスリスト番号「3」を適用させなさい。
  6. < RT-B >
    RT-B(config-if)# int f0/1
    RT-B(config-if)# ip access-group 3 out     ← アクセスリスト 3 を out 側に適用
    RT-B(config-if)# do sh access-lists
    Standard IP access list 1
        10 deny   192.168.1.10
        20 permit any (429 matches)
    Standard IP access list 2
        10 permit 192.168.3.10 (441 matches)
    RT-B(config-if)# do sh ip int f0/1 | section access list
      Outgoing access list is 3
      Inbound  access list is not set
    RT-B(config-if)#
    
    RT-B には、アクセスリスト番号「3」のアクセスリストはありません。
    つまり、空のアクセスリスト (何も設定されていないアクセスリスト) を適用している状態です。

  7. PC-A から PC-C へ ping を実行しなさい。
  8. < PC-A >
    C:\> ping 192.168.3.10
    
    192.168.3.10 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
    192.168.3.10 からの応答: バイト数 =32 時間 =5ms TTL=126
    192.168.3.10 からの応答: バイト数 =32 時間 =2ms TTL=126
    192.168.3.10 からの応答: バイト数 =32 時間 =2ms TTL=126
    192.168.3.10 からの応答: バイト数 =32 時間 =2ms TTL=126
    
    192.168.3.10 の ping 統計:
        パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
    ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
        最小 = 2ms、最大 = 5ms、平均 = 2ms
    
    C:\>
    
    pingは成功しました。

    条件文を何も記述していない空のアクセスリストをインターフェイスに適用しても何の効果もありません。
    これにより、パケットが拒否されることはありません。アクセスリストの最後には「暗黙のdeny」があるため、条件文を何も記述していない空のアクセスリストは「暗黙のdeny」のみ存在し、全てのパケットが拒否されると勘違いする人もいるので気を付けましょう。
    ※ 次の「シナリオ」に続きます。